東京 中野区 社会保険労務士/
社会保険労務士法人ヒューマン・アセット

ABE NEWS & TOPICS NO.175 2012/2

今年の冬は例年になく気温が低い日が続いております。寒いというよりは痛いという表現が適切な位である。東京は雪になれていないこともあり、雪が降ると必ず路上で転倒する人が出て、これが通勤途上で発生すると「通勤災害」ということになり、1月23日の降雪の際にも、翌日何件かの通勤災害の連絡がありました。通勤途上の転倒事故でも一旦会社の敷地内(事業主の施設管理権が及ぶ範囲内)で発生した場合は、通勤災害ではなく業務上災害に転じてしまいます。雪が降った路面では、転倒事故にはくれぐれも注意して下さい。

今国会では、労働法関連の法案がいくつか議論されており、その中の一つに有期労働契約法があります。この法案の骨子は、有期労働契約の継続・更新期間を最長5年までとし、これを超えた場合は労働者の申し出により期間の定めのない労働契約へ転換するものとするという内容です。契約開始5年目には、契約を打切る人、期間の定めのない労働契約に転換する人に分れることになり、状況によっては一波瀾おきそうである。
これから新年度に向けて新規採用が活発になる時期ですが、求職者も「労働者」であるということを一言申し上げておきます。労働者ということは、関連する法令の保護や権利を主張できるということですから、採用を断る場合でも、誠意をもった対応をお願いします。どんな人が応募してくるかわかりません。会社側の対応によっては訴訟に発展しかねません。

労働保険の年度更新に向けて、年間の賃金総額の算出等で賃金資料のご提出をお願い致します。毎月賃金資料を送付していただいている所もありますので、いつの分から資料を送っていただくかは個別にご連絡させていただきます。インフルエンザが流行っています。手洗い、外出先から帰ってからのうがい等で防ぐ他ありません。くれぐれもお気をつけ下さい。

塩川敦

今月は、先日読んだ本を1冊ご紹介します。野中郁次郎ほか『戦略の本質』(日経ビジネス文庫)。この本は、旧日本軍の失敗を反面教師の教訓とすべく書かれた『失敗の本質』(中公文庫)の続編です。前著が失敗の分析であったのに対し、本書では戦史から逆転の成功事例をとりだし、その戦略を積極的に分析します。成功事例の積極的な分析は意外と難しいらしく、この本自体、出版まで前著から20年を要しており、内容も、取り上げられた6事例のうち相手方の失策を要因としない逆転は毛沢東の反「包囲討伐」戦と、サダトの第4次中東戦争くらいです。ただその分、この2事例は、いかに不利な状況でも人間の意思、思考力が生む可能性の大きさがどれほどのものかを分からせてくれます。固い内容ですが、6事例すべて物語としても面白く読め、「ためになる」と実感できる1冊です。

伊藤修

通常2月となれば梅の開花が聞かれる時期ですが、今年は寒い日が続き開花も遅れています。暖かい春はいつ頃来るのでしょうか。それを待ちわびる毎日ですが、私は先月お話し致しました駅伝に参加致しました。参加者は千人を超えて我チームは168チーム中143位という結果でしたが、練習も今年になってから始めた割には5キロ25分強で完走という自分自身の結果としては満足し、次回は100位以内を目指そうとメンバーで誓い合い、美味しいビールを飲んで帰って参りました。さて、来月には保険料改定が控え、労働保険料の申告・社会保険算定基礎届の提出等、これから皆様に御連絡することが多くなる時期となります。いろいろお願い致しますが、どうぞよろしくお願い致します。

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