東京 中野区 社会保険労務士/
社会保険労務士法人ヒューマン・アセット

ABE NEWS & TOPICS NO.165 2011/4

3月11日、東日本太平洋沿岸部を襲った巨大津波、地震、それに福島第一原子力発電所の被災と、被害にあわれた方々にはお見舞い申し上げます。発生から1カ月近く経過しても、あまりの被害の大きさに全容がなかなかわからない状態が続いています。1日も早い復興を願わずにはいられません。社会保険関係について言えば、保険料の延納や口座振替の自動的停止措置が行なわれることになり、対象としては被害が甚大であった青森、岩手、宮城、福島の各県で対象地域を見直すことを検討しているということです。保険料の納付延長期間は、当初2カ月とし、状況によっては再延長もあり得るという状況です。今回の被災や、計画停電により会社が休業した場合の休業手当についてですが、天災事変などの不可抗力による休業で使用者にその責めがない場合には休業手当の支払い義務がありません。ここに言う不可抗力とは、事業場外の原因により発生した事故で経営者としての最大の注意を尽くしても避けられないことを言います。計画停電の場合は計画停電時間以外の時間を含めて1日全部を休業する場合は、停電時間以外は原則として休業手当を支払わなければなりません。ただし、計画停電の時間帯のみを休業とすることが経営上著しく不適当と認められる事案については、使用者の責めに帰すべき事由には該当しないとしています。

職員の状況ですが、塩川敦職員が昨年11月に実施されました紛争解決手続代理業務試験に合格し、近々特定社会保険労務士の業務もできるようになる予定です。岩手県内にいる親族となかなか連絡が取れず、安否が心配だった伊藤職員は、震災発生から数日たってようやく連絡がつき、全員無事であることが分かり、ホッとしました。

労働保険料申告の準備等でこれからしばらく繁忙期に入ります。賃金資料の回収等につきましては、追って個別に連絡させていただきます。今回の震災に伴う休業手当の有無、就業規則や雇用契約との関係につきましては個別に対応させていただきますので、ご相談いただければと存じます。

塩川敦

お客様の中には、今回の震災による売り上げの低下や計画停電等の影響により、今後従業員を休業させざるを得ない可能性が高まっているところがいらっしゃると思われます。従業員を休業させ、法令通りに休業手当を支給した場合(休ませても賃金を減額しなかった場合も該当します)には、雇用調整助成金(中小企業緊急雇用安定助成金)の支給申請をすることが考えられます。この助成金は、直近3カ月の売上等がその前3カ月(もしくは前年同期3カ月)と比較して5%以上低下していることが支給の要件となり、支給した休業手当のうちの一定割合が雇用保険から支給されるものです。今後当事務所にもお問い合わせが増加すると予想されます。ご検討の際はお早めにご連絡ください。

伊藤修

今回の地震で被災された皆様には心からお見舞い申し上げます。さて、私の義理の両親が釜石におり今回の被災に遭いました。元気なことはわかっていますが、まだ、電話も水道も復旧しておらず、詳細の連絡も取れていません。幸いにも家屋は残りましたので、良かった方だと思います。今回の地震により節電が行われておりますが、電気だけではなく、仕事についても考えるよい機会だと思います。その打合せ必要ですか…、その外出必要ですか…、そのコピー必要ですか…、いろいろあると思いますので、考えていきたいと思います。

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