満開の桜は散り始めたものの、新芽が一斉に芽吹くこの時期は生命の躍動感が感じられます。
冒頭より私事で恐縮ですが、昨年12月に紛争解決手続代理業務試験が実施され、3月に結果発表があり合格することができました。
今月中に登録手続を終了する予定でおりますので、登録が済めば特定社会保険労務士を名乗ることができます。
特定社会保険労務士が新たに行なえる業務としていくつかある中でも、都道府県労働委員会が行う個別労働関係紛争に関するあっせんの手続について、紛争の当事者の代理人となれるということがあげられます。
ただ、最も大事なことは個別紛争が起きる前の紛争の芽となるような障害を事前に取り除き、事業主等を紛争の場に巻き込まないようにすることです。
問題社員の対処方法や、社内ルール作りにあたっては細心の注意を払い、相談指導に当たることに致します。
4月は新制度のスタートや新卒社員の入社など始まりのときでもあります。労基法改正や育児介護休業法の改正を受けて、改正点の主な部分は別刷りの「速報」を今月号に同封しておきましたのでご参照いただければと存じます。極力分かりやすい表現を心がけて全体を取りまとめてみましたが、ご不明の所等がございましたら、ご遠慮なく当方までご連絡下さい。
今月から労働保険の年度更新にあたって平成21年度分の賃金資料の回収や、事業所訪問による回収も予定しておりますが、大部分のところは郵送やデータでの送信のお願いになるかと思います。その際は資料のご提供等にご協力お願いします。
春先は寒暖の差などから強風が吹き荒れることがあります歩行中に書類などを飛ばされることのないようご注意下さい。
塩川敦
先月、中国の大連に行ってまいりました。戦前のロシアや日本が建てた古い重厚な建物などがまだ多く残っており、大変興味深く見学してきました。中でも満鉄のあじあ号を引っ張っていたパシナ型という蒸気機関車は、流線型のフォルムが力強く、またその大きさも今日本に残る機関車より一回り大きくて迫力満点でした。一方で、中国人のガイドの方に、日本が残した遺産を見に来る日本人についてどう思うか聞いてみたところ、その返事は「悪かったのは軍部で、民間人は悪くない」というものでした。旅順の戦跡や日本の残した建物などを見ていて、過去の負の側面は知っておかなければならないと思わされていただけに、その返事は、負の部分のみにとらわれずこれからの関係を築くためにどう考えるか、という合理的な知恵であるように思え、さすがは4千年、と感心した次第です。
伊藤修
また、新しい年度が始まりました。これから夏までが私どもの繁忙期となり、皆様には毎年のお願いを致しますのでよろしくお願い致します。
さて、昨年は派遣切りなどにより退職件数が今までになく多い年でしたが、今年の件数はそれ程多くはないようです。ただ、景気が回復をしていると感じている方はあまりいらっしゃらないのではないでしょうか。まだまだ雇用の改善も進んでいないようです。最近は折角社員を採用してもすぐ辞めてしまうことも多く、その際のトラブル相談も増えております。最初が肝心です。時間・金銭はもとより精神面での負担も大きくなりますので、予防として最低限、入社時の雇用契約はしっかりと決めて後々のゴタゴタをなくしましょう。